外耳道炎とは
外耳とは、耳から耳の穴、その奥の鼓膜に至るまでの部分のことをいいます。
その外耳のどこかで炎症が起こった状態を外耳炎といい、その中でも耳の穴の皮膚に炎症が起これば外耳道の炎症となるため、その炎症を外耳道炎といいます。痛みを伴う場合が多い疾患です。
外耳道炎の原因
外耳道炎の最も多い原因は、耳の中に異物や刺激物が入ることです。耳掃除や長時間のイヤホン(耳に挿入する型)など異物が入ることで、外耳道に何らかの刺激を与えてしまい炎症を起こします。外耳道の皮膚が刺激を感じて起こる刺激性の炎症と、傷ついて菌が入ることで起こる細菌性の炎症とがあります。硬い素材の耳かきで多く発症しますが、綿棒等の柔らかい素材でも触り方や頻度によって起こることがあります。そのほかにも、慢性中耳炎による耳漏による刺激やカビ(真菌)による炎症、耳垢など汚れが原因となり炎症を起こす場合もあります。また、冷水が耳に入り、刺激を受け続けることで外耳炎を起こしやすくなる場合や、プールの水に含まれる消毒薬が刺激となり発症する場合もあります。
外耳道炎の症状
外耳炎は、耳のかゆみや耳の入り口の痛みや耳の下・後ろの痛み、白または黄色の膿が耳から出てくる「耳だれ」が主な症状です。アレルギー体質の方は、強いかゆみを感じる「外耳道湿疹」を併発している場合があります。また、炎症が悪化し重症化すると、皮膚が腫れあがり、外耳が閉鎖してしまうことで耳が聞こえづらくなる難聴や、音がこもって聞こえる閉塞感を伴う場合があります。外耳道炎は症状が軽ければ比較的治りやすい疾患ですが、重症化している場合は治癒までに時間がかかり、月に何度も数ヶ月にわたって通院いただく必要な場合もあります。少しかゆみや違和感をお持ちの方は、はやめに当院までお越しください。
外耳道炎の治療法
外耳道炎の治療は、主として炎症箇所の清掃と消毒を行います。
細菌による感染が疑われる場合には抗生剤の点耳薬を処方する場合があります。
カビ(真菌)による炎症の場合は、抗真菌剤を使用します。炎症の度合いで変わりますが、ステロイドの局所的な使用を行う場合があります。
かゆみが強い場合は、抗アレルギー剤や抗ヒスタミン剤などの内服薬を処方することがあります。
ご家庭で注意していただきたいこと
まずは耳掃除のやりすぎにご注意ください。耳の穴の中に異物を入れないことが外耳道炎の一番の予防につながります。また、イヤホンを長時間使用するような生活をしている方はご注意ください。また、お風呂やプールなどの水を耳の中に極力入れないようにしてください。水が入って耳垢がふやけてしまい、細菌感染しやすくなる原因となります。
埼玉県さいたま市南浦和にある南浦和駅前ファミリー耳鼻咽喉科では、外耳道炎でお困りの患者さんに早期治療できるように丁寧な診療を心掛けております。少しでもご自身やご家族、お子さんに近い症状がありましたら、一度お早めに当院にご相談ください。