睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群（SAS：Sleep Apnea Syndrome）は、睡眠中に無呼吸状態を繰り返す病気です。無呼吸状態は、医学的に10秒以上の気流停止（気道の空気の流れが止まった状態）を指し、無呼吸の症状を一晩の睡眠で30回以上確認、もしくは1時間あたり5回以上確認すると、睡眠時無呼吸と診断されます。睡眠時のため、自覚症状がなく検査・治療を受けていない潜在患者が多くいる可能性があります。

睡眠時無呼吸症候群の特徴

睡眠時無呼吸症候群を発症する原因のほとんどが、上気道（鼻やのどの気道）が塞がり空気の通り道がなくなることによります。

上記の方は発症する可能性が高いです。また気道が細く、睡眠時の少しの影響で呼吸がままならない方も睡眠時無呼吸症候群を発症する場合があります。

も注意しておくべき特徴です。

睡眠時無呼吸症候群の症状

睡眠時無呼吸症候群の特徴は睡眠時の無呼吸状態ですが、そのほかにも様々な症状があります。

また、無呼吸状態が続くことで血中酸素濃度が不足し、心臓や脳、血管に負担がかかることで、脳卒中や狭心症、心筋梗塞など重篤な合併症を引き起こす危険性が高まります。上記のような症状を感じている方や、ご家族からいびきのかき方などから指摘を受けている方は、早めに当院にご相談いただくことを推奨しています。

睡眠時無呼吸症候群の検査、診断方法

当院では自覚症状やご家族の情報から、睡眠時無呼吸症候群が疑わしい場合は、睡眠ポリグラフィー検査（機器）貸し出しして、自宅で行う検査があります。寝る時に装着するだけで検査ができるため、日々の生活に支障をきたすことなく、通常は一晩で結果を得ることができます。検査結果から睡眠時無呼吸症候群と診断した場合は、患者さんと相談しながら治療計画を決定していきます。

睡眠時無呼吸症候群の治療

鼻炎や副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎など鼻疾患が原因の場合は、その疾患の治療を行います。肥満が原因の場合は、日ごろの生活習慣を見直し、減量するように指導を行います。
その他で最も一般的に行っている治療は、CPAP（シーパップ）療法という治療です。これは、寝る時に専用のマスクを装着し、送る空気の圧力で気道を確保する療法です。空気の通り道を作ることができ、睡眠時の呼吸が安定することで睡眠の質を改善する効果が期待できます。ただし、CPAP療法は一時的な対症療法に過ぎないため、肥満や鼻疾患など原因がわかっている場合は、その原因を取り除く治療や改善が重要です。
少しでも説明した近い症状を感じている方は、重症化する前に一度当院へ受診してください。