中耳炎とは

中耳炎とは、鼓膜の奥にある「中耳」が炎症を起こす症状を指します。
初期症状段階で、早期発見・早期治療を行うことが最も危険が少なく重症化を抑えることもできるため、少しでも体調の変化などがありましたらお早めに当院へご相談ください。

中耳炎の原因

中耳炎は、主に風邪をきっかけとして、鼻と耳をつなぐ「耳管」から細菌やウイルスが耳に入り込み、感染・炎症を起こし発症します。お子さんの場合、耳管の成長が未熟なため、大人より短くウイルスが中耳に入り込みやすいため、中耳炎にかかりやすく、4歳までに約8割が経験するといわれています。

中耳炎の症状と種類

急性中耳炎

お子さんによくみられる疾患です。高熱・耳の痛みや難聴などの症状があり、お子さんは不調を感じても周囲に上手く伝えることができません。お子さんからの信号として機嫌が悪く泣きやまない、耳を抑えている、呼びかけても反応がない、といった症状が挙げられるため、そのような症状がありましたら一度当院までご相談ください。

慢性中耳炎

急性中耳炎が慢性化した疾患です。急性中耳炎が治らず、鼓膜に穴が開いたままとなり、耳だれを繰り返す病気です。穴の大きさにもよりますが、耳の詰まった感じや難聴を伴うことが多いです。症状が悪化すると真珠腫という皮膚の塊が耳の中にでき、骨などを壊しながら大きくなります(真珠腫性中耳炎)。耳の奥にある神経などに障害を起こし、めまいや顔面神経麻痺を引き起こすことがあります。

滲出性中耳炎

鼓膜の奥の中耳腔に浸出液という液体が溜まる病気です。急性中耳炎と違い、耳の詰まった感じや難聴の症状はあるものの、発熱や耳の痛みがあまり発生しないため、発見が遅れやすい症状です。発見が遅れてしまうと浸出液が鼓膜へ入り込むなど重症化してしまうこともあります。

中耳炎の治療法

急性中耳炎は、耳の消毒を行い、悪化の原因となる鼻水の吸引や投薬によって治療します。その後抗生剤(内服薬や点耳薬)を使用し、耳の細菌を減らし炎症を抑えていきます。
慢性中耳炎は、根治的に鼓膜の穴をふさぐ手術が必要です。耳だれがある際は抗生剤を使用して治療する場合があります。
滲出性中耳炎は鼻の状態を改善する治療とともに、抗生剤やネブライザーを使用して治療します。それでも治りが遅い場合は、浸出液を排出したり、鼓膜にチューブを入れ中耳の換気を良くする手術を行います。
耳の痛みや発熱がある際は、入浴やプールなどの水に入ることをお控えいただく方が良いです。鼻水が主な原因であるため、お子さんの鼻すすりをやめさせるようにしてください。また鼻を片方ずつかむことを心掛けていただき、鼻の調子を整えるようにしていきましょう。

当院では、お子さんに多い中耳炎の症状も早期治療できるように丁寧な診療を心掛けております。少しでも近い症状がありましたら、一度お早めに当院にご相談ください。