レーザー治療とは

レーザー治療は、正式名称下甲介粘膜焼灼術といい、アレルギー性鼻炎や肥厚性鼻炎、血管運動性鼻炎などに対して、鼻の中の粘膜(下甲介粘膜)を電気レーザーで焼くことでアレルギー反応を起こすレセプター(刺激を受け取る器官)を減少させ、その結果アレルギー反応を抑制することができる手術です。またレーザーを照射した部分は水分を失うため、花粉やハウスダストといったアレルゲンが付着しても体内に入り込みにくくなります。当院では特に、アレルギー性鼻炎の治療法として行っています。

レーザー治療の効果

レーザー治療は、比較的短い期間で、効果を実感できる点と、施術を受けてから平均して1~2年程効果が持続する点が特徴です。また、1~2年経過後、粘膜が回復し花粉症が発生した際は、再度レーザー治療を受けることで同様の効果を得ることができます。

当院がレーザー治療を推奨する方の特徴

  • ダニ・ハウスダストのアレルギーがひどく、常に薬を飲まないと快適な日常生活が送れない方
  • スギやヒノキなどの花粉症の時期だけでなく、一年中鼻づまり症状がある方
  • 仕事の都合などにより定期的な通院が難しい方
  • たくさんの種類の薬や長期間薬を服用したくない方
  • 薬の服用が苦手な方(忘れる、副作用が強い方)

レーザー治療の方法

レーザー治療の前に、鼻粘膜の麻酔を行います。麻酔が効いてから、片側7~8分、合計15分程度で終わることができます。1回の施術は麻酔も合わせて約30分で出血や痛みはほとんど感じることがなく、日帰りで手術することが可能です。

レーザー治療の時期

レーザー治療を受ける時期は、特に指定する時期はありませんが、季節性アレルギー性鼻炎の発症前の時期までに行っていただくようにおすすめしています。花粉症の治療でいうと、花粉症の症状が出る1~2か月前、12~1月頃までに行うと花粉症ピークシーズンを快適に過ごしていただけます。

レーザー治療の注意点

また、レーザー治療は鼻粘膜の表面を照射して腫れを凝固させることで鼻の中の空間を広げ、鼻づまりを解消する性質を持ちます。そのため、鼻の中に痂皮(かひ)というかさぶたが多くなり、術後1~2週間は鼻づまりや鼻水が増えて鼻症状が一時的に悪化する場合がありますが、正しく処置を受けるようにしていただければ改善することができます。焦らず当院に受診するようにしてください。