花粉症とは

花粉症は、アレルギー性鼻炎の一種で、特定の季節に症状が出る「季節性アレルギー性鼻炎」です。アレルゲンには、スギ花粉やヒノキ花粉などの樹木花粉、イネやキク科などの草花粉などが多く、その中でもスギ花粉が最も多い花粉症で、日本人の5人に1人以上がスギ花粉症とされています。

花粉症の時期

花粉症が最も多い時期は、春とされています。それは日本人の多くが発症する花粉症の原因であるスギ・ヒノキ花粉の飛散ピークを迎えるためですが、地域や時期で1年中様々な植物の花粉が飛散しています。比較的夏は少ないですが、秋にはブタクサやイネ花粉、またスギ花粉が秋には飛散し始めており、発症する方もいます。

花粉症の症状

花粉症は、くしゃみ、鼻水、鼻づまりの3つの症状が特徴的な症状です。3つの症状が悪化すると、

  • ①くしゃみのし過ぎでのどの粘膜が傷つく
  • ②鼻水のかみすぎで鼻の粘膜が傷つき、出血する
  • ③鼻づまりから息がしづらくなり、睡眠不足など日常生活に影響が出る

また、目のかゆみや異物感も花粉症の特徴で、季節によっては鼻水と涙が止まらないというつらい症状に苦しむ方もいます。重症化する前に治療を始めることをおすすめします。

花粉症の治療

花粉症の治療は基本的に、抗アレルギー剤の服用や点鼻薬の投与によって、鼻水や鼻づまり、目のかゆみなどの症状を低減していく対症療法です。薬の種類によっては、眠気を感じるものや口が渇くといった副作用があるものもありますので当院では、患者さんの症状に合わせたお薬を処方させていただきます。

その他の治療法について

花粉症の初期療法として、花粉飛散タイミングの前から抗アレルギー剤や点鼻薬を使用し、免疫の異常反応を低減する方法があります。その初期療法の中でも、スギ花粉症に関して、「舌下免疫療法」が一定以上の効果を期待できます。

他には、アレルギー反応を引き起こす粘膜化組織を電気レーザーで焼灼し、その後のアレルギー反応を抑える「下甲介粘膜焼灼術」なども行うことがあります。30分程で終わる処置で、日帰りで行うことができ、お薬を必要とする頻度が減る効果が期待できます。

その他には、スギ花粉症の重症患者様には、スギ花粉症用治療薬の「ゾレア」もおすすめします。スギ花粉への免疫機能を抑えることで、アレルギー反応を未然に防ぐことができるため、花粉症の症状を抑制する効果が期待できる治療薬です。

日常生活に支障が出るほどの、目のかゆみやくしゃみや鼻水が止まらないといった症状が続くようであれば、当院への受診を検討しましょう。