アレルギー性鼻炎とは
アレルギー性鼻炎は、花粉やハウスダストなどのアレルゲンを吸い込むことで鼻の粘膜が炎症を起こし、アレルギー疾患です。アレルゲンには、スギ花粉やヒノキ花粉などの樹木花粉、イネやキク科などの草花粉、ダニ、ペットの毛、カビ、食物など数多くあります。
アレルギー性鼻炎には、特定の季節に症状が出る「季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)」と、季節関係なく年間通して症状が出る「通年性アレルギー性鼻炎」があります。また、環境要因やライフスタイルも原因であり、大気汚染やタバコの煙、乾燥した空気、ストレス、睡眠不足などが発症に関与することがわかっています。
アレルギー性鼻炎の症状
アレルギー性鼻炎は、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状を引き起こす症状です。無色でサラサラとした粘り気のない鼻水が止まらないため、一日に何度も鼻をかむことで粘膜を傷つけてしまう場合もあります。また鼻の症状だけでなく、眼や耳、のどなど体の各所にかゆみが出るほか、頭が重いといった症状が現れる場合もあります。
アレルギー性鼻炎の診断
アレルギー性鼻炎の検査・診断は、鼻腔内検査、血液検査などがあります。鼻腔内検査では、鼻腔内の粘膜を鼻水が覆っている場合などアレルギー性鼻炎の特徴がみられる場合はアレルギー性鼻炎を診断します。
血液検査では、何の原因物質(アレルゲン)に対してアレルギー反応を起こして鼻炎を起こしているのかを検査することができます。当院では「View39」という1度の採血で39種類のアレルゲンを一度に測定可能な検査キットを使用しています。スギやダニ・ハウスダストをはじめ、その他花粉やイヌネコなどの検査が可能です。
アレルギー性鼻炎の治療
投薬治療
抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン薬、ステロイド剤などの服薬や点鼻薬による対症療法が一般的です。根本的に治すことはできませんが、症状を抑えることで日常生活に支障がないレベルまで改善することができます。
舌下免疫療法
当院で行っているアレルギーそのものの根治を目指す「アレルゲン免疫療法」の一種です。1日1回、アレルゲンを含む錠剤を服用する療法で、症状を抑える効果が期待できます。
下鼻甲介粘膜焼灼術(レーザー治療)
またアレルギー反応を引き起こす粘膜化組織をレーザーで焼灼する治療法です。日帰りで行えて、その後のアレルギー反応を抑える効果に期待ができます。
アレルギー性鼻炎の症状が強いと、集中力が低下したりよく眠れなくなり、生活の質が落ちることがあります。また、放置すると鼻づまりが長時間続き、それが原因でさらにつらい症状が出てきてしまう可能性もあります。目のかゆみやくしゃみや鼻水が止まらないといった症状が続くようであれば、当院への受診を検討しましょう。